シリコンバレーへの赴任を控えた生徒さんのパーソナルトレーニングがありました。
生徒さんは、「TOEICではスコアがあるけれど、実務経験はない」、ということで、「電話会議や直接会って、会議をするときに、状況報告をする」レッスンをしました。
日本と外国でビジネスをする場合、会議が直接会わずにできるようになりました。
電話会議(以下テレカンといいますね。)、スカイプ、ビデオ会議など、会社側は費用も節約できますし、効率的で便利ですよね。
でも、会わない会議はボディランゲージ、顔の表情での伝達が難しく、言葉で伝えることが多くなります。このため、日本と海外で仕事をチームで行う場合、誤解のないようにコミュニケーションする必要があります。
もちろん、日本語同士でも気を付けるべきなのですが、言葉が違うと、難しさのレベルがあがります。
電話会議で苦戦しがちなものの中にレビュー(報告)会議があります。だいたい各国での市場の状況やプロジェクトの進捗を報告しあう会議です。たいだい1時間で、各国が報告する場合、短い時間で、日本でおこっていることを要点をまとめて報告する必要があります。
日本のビジネスパーソンが初めて外国人とやりとりするのに難しいのがテレカンでの、日本側での状況報告だと思います。そこで、e4bでは、生徒さんのレベルにあわせて、ストーリーや状況を要約するレッスンをしています。
Step 3のオンラインパーソナルでは、テキストはドラマ仕立てのこちらを使っています。
ドラマはこんな感じ。~~
アメリカの大きな会社から日本の中小企業の技術をもっている企業に、電話で問い合わせが入ります。その後、取引の可能性を探る会話が続きます。担当者を集めて会議をして、弱みと打ち手を抑えたうえで、ボスに最終判断を求めて、お取引が始まる。。さてさて
~~
レッスンでは、
1、まずシャドーイング。まずはしっかり100パーセントの理解を目指します。
2、シャドーイングのあとはしっかりサイトトランスレーション。こちらでも、言葉の意味を細かく抑えていきます。
ある程度、レッスンでユニットが進んだところで、サマリー(状況の要約)をイメージしたレッスンを行います。
なぜサマリーかというと、私が通訳をしていた経験からなのですが。
①まず、相手の言っている英語の単語や表現がわからないとき、→そのまま聞いてもディスカッションにならない。
だから、
あなたの言っていること、私の理解はこういうふうに理解したのだけど、あっている?
と確認します。誤解がないように、理解をするために、とても大事です。
わかっているふりして、「ふん、ふん、」といっていると、後で大変なことになります。
②定義が違っていると業務に差し障る→業務が手戻りするので。
もう一つは、言葉の定義が違うと、会議の後、手戻りが生じるのです。例えば
good qualityとだけいって、歩留まりが0.1なのか、0.01なのか、違ってしまうと
その後の工程でまた混乱してしまうのですね。だから、言葉の定義がずれてないかどうか、というところまで、細かく見ていきます。
====
このように、まずは、しっかり英語を理解し、その後
大事な情報、いらない情報、とわけてノートをとり、
その後、それを要約をする、というレッスンをしています。
facebookにレッスン前にレポートして議事録風にしたり、
レッスンの時に口頭で、さっとレポートができるように準備して
伝えてもらいます。
はじめは、まずは、「物事がおこった順番から」レポート。
そして少し慣れたら「上司に向けて想定してサマリーをすること」も目的に
順番を工夫します。
キーワードは、結論ファースト。
例えば、
エグゼクティブサマリーとして、
====
日本A社訪問して、取引の可能性を探るため、日本本社を訪問したい。
====
として、
- A社の強み、
- A社の弱み、→対応策があるか。
- 本件のキーマンは誰か。
- 本社のキーマンは誰か。
- 次の行動
などと情報を整理してあげられると、ボスの会議前の1分のブリーフィングでもとても役に立ちますよね。
日本人の強みは誠実な調整力かな、とも思うので、ペラペラ英語が話せなくても、貢献できる力をつけてあげたいと思っています。